ファッション甲子園からのお知らせ
ファッション甲子園2024ポスター等広報物原画が決定!!
第23回全国高等学校ファッションデザイン選手権大会(ファッション甲子園2024)ポスター等広報物原画審査会が行われました。今回、109作品(14校・10都府県)の応募があり、その中から最優秀賞1点・優秀賞3点の合計4点が選出されました。最優秀賞に選ばれた作品は、ファッション甲子園2024のポスターをはじめとするすべての広報物に使用されます。
たくさんのご応募、ありがとうございました!!
受賞作品
最優秀賞
福岡県立香椎高等学校杉本 彩さん(1年)
タイトル:cœur
作品アピールポイント:
この作品のアピールポイントは作品の中に多くの意味が込められているところです。私はよく「命がけで」という言葉をよく聞きます。服飾関係の道に進む私にとって、今、最大の楽しみは自らが想像したものを実際に形にすることです。つまり私にとって「今、命がけでデザイン画や製作をすると同等」といえます。それができなくなれば楽しみもないつまらない生活を送らなくてはいけなくなるからです。そういった想いを持ち、真摯に向きあう人のみ、生き残れると私は思います。そんな方々がより輝く希望を持ち、このファッション甲子園に多く参加していただけるようこの作品を描きました。
優秀賞
神戸市立六甲アイランド高等学校小川 涼葉さん(2年)
タイトル:ジブンノカタチ
作品アピールポイント:
ファッション色、形は誰にも縛られず、自由でいい、楽しんでいいんだ、という気持ちを表すために、カラフルな服にさまざまな模様をかきました。また、この服を着ているのはマネキンであり、黒いクレヨンのタッチはアイデアのラフの状態を表しています。いつもはおとなしいマネキンでさえ、自分のなりたい姿を見つけて動き出しているようすを表しました。
優秀賞
兵庫県立兵庫工業高等学校伊藤 綾音さん(2年)
タイトル:染まる私
作品アピールポイント:
背景や服だけを塗ることで女の人が色に染まっているのを表しました。目元をカラフルな色で隠して何色にでも染まれる可能性を表しました。
最優秀賞受賞者コメント
この度はこの応募を通してファッション甲子園に携わる機会を頂き、本当にありがとうございました。この作品を描く上で「瑞々しい感性」「ファッション甲子園を連想させるもの」という審査基準をもとに自分の個性や想いをどのように表現するかという点でとても苦戦しました。ですが、どう表現するか考えながら作品を描く事は私にとってとても楽しく、時間を忘れるくらい没頭してしまいました。そのくらい私はファッションが好きで日々勉強をしています。そんな私のようにファッションが好きで何かに挑戦してみたいと思っている方々が私の作品を見て少しでもファッション甲子園に挑戦したいと思って頂けるととても嬉しいです。試行錯誤を繰り返し完成させた「cœur」が今回最優秀賞という名誉ある賞に選ばれ、大変光栄です。本当にありがとうございました。
(最優秀賞 福岡県立香椎高等学校 1年 杉本彩さん)
最優秀賞作品講評
今回の応募作品について、プラスの点としては、全体の作品から黒く塗りつぶす傾向が減ったところです。画面の中に黒く塗りつぶした面積が多いと、画面全体のバランスが崩れてきますが、今年は黒の面積が少ないと感じました。但し、効果的に使われていれば良いのですが、黒はなかなか難しいと思います。また、全体に淡い色彩が多くあり、大変幻想的に表現されていました。
惜しい点としては、全体にファッション関連の描写が少なかったところです。テーマに沿ったファッション関連の描写が、少し少ないと感じられました。また、ポスターには一緒に文字が入ります。文字が入るとバランスが崩れてしまうような作品が散見されました。ポスターの原画であることを意識してほしいと思いました。最後に描写力(表現力)が大変偏っていました。選考時にある程度描写力を見ます。高校生らしい描写力がもう少し欲しかったです。
その中でこの作品を選考しました。画面全体に力強い描写で、黒い縁取りが印象的です。この縁取りも太すぎると強くなりすぎますが、今回の作品はバランスが良いと思いました。表現も3人の人物が効果的で、裁縫道具の描写や配置も良い表現だと思います。ファッション甲子園らしい夢が感じられました。熱いハートの表現も面白い。少し縮小して文字スペースを作ればポスターとしても良いと考え選考しました。
(石川善朗審査員/放送大学青森学習センター・八戸サテライトスペース所長)